SEC、グレースケールの暗号資産ファンド「GDLC」のETF承認を一時停止

SEC事務局がGDLCを再審査

米証券取引委員会(SEC)の事務局が、暗号資産(仮想通貨)バスケット型ファンド「グレースケール・デジタル・ラージキャップ・ファンド(Grayscale Digital Large Cap Fund:GDLC)」のETF(上場投資信託)としての上場承認を一時的に停止した。同委員会事務局による7月1日の書簡により明らかとなった。

「GDLC」は、暗号資産運用会社の米グレースケール(Grayscale)が運用するバスケット型ファンド。同ファンドは7月3日時点においてビットコイン(BTC)に80.05%、イーサリアム(ETH)に11.46%、エックスアールピー(XRP)に4.85%、ソラナ(SOL)に2.85%、カルダノ(ADA)に0.79%を投資している。

グレースケールは2024年10月14日、「GDLC」のETF転換に向けた「19b-4申請書(FORM 19b-4)」をSECに提出。今年7月1日にSECの取引・市場部門が、同申請書を承認した。しかし同日にSECの事務局は、委員会がこの承認を審査対象とすることを通知し、それに伴い承認の効力は一時的に停止された。

また通知書簡には今後委員会によって講じられる関連措置について、事務局が随時通知を行うことが明記されている。

なお2024年10月14日時点の申請時には、「GDLC」の構成資産にアバランチ(AVAX)が含まれており、ADAは含まれていなかった。申請時と承認時で構成銘柄が変更されたのは、グレースケールが四半期ごとに実施しているポートフォリオのリバランスによるものだという。

グレースケールによる今年1月8日の発表によれば、同社は2024年第4四半期のリバランスを通じてAVAXを除外し、その資金をADAおよび既存資産の再配分に充てたという。この結果、今年1月6日時点で「GDLC」にはADAが新たに組み込まれる構成となったとのこと。

なお「GDLC」は、暗号資産インデックス「コインデスクラージキャップセレクトインデックス(CoinDesk Large Cap Select Index)」の構成に準拠して運用されているとのことだ。

参考:SEC事務局
画像:iStocks/ablokhin

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この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

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