イーサリアム大型アップグレード「Dencun」、メインネット実装目標日は3月13日

「Dencun」メインネット実装日は3月13日に

イーサリアム(Ethereum)の次期大型アップグレード「デンクン(Dencun)」のメインネット実装日が3月13日に設定された。この実装日は2月8日に行われたイーサリアムのコア開発者による定例会議「Consensus Layer Meeting 127」にて決められた。

具体的な実装時間は、メインネットの「スロット8626176」となる3月13日13:55:35(世界協定時:日本時間で同日22:55:35)だ。

ちなみにスロットとは、イーサリアムで用いられる12秒ごとに区切られた時間単位のこと。各スロットで、ブロックを提案する単一のバリデータが選ばれ、ブロックを1つ生成する。

「デンクン」アップグレードは、実行層(EL:Execution Layer)の「カンクン(Cancun)」アップグレードとコンセンサス層(CL:Consensus Layer)の「デネブ」アップグレード、この2つのアップグレードを合わせた名称だ。

なお「デンクン」で注目されているのは実行層の「カンクン」アップグレードで実装されるEIP-4844「プロトダンクシャーディング」導入だ。

「プロトダンクシャーディング」は、イーサリアムのノードが一時的にオフチェーンデータにアクセス可能になる技術。これによりネットワークスループットが向上し、トランザクション料金の削減やスケーラビリティが大幅改善し、レイヤー2ネットワークがより低コストでトランザクションを発行可能になることが期待されている。

同技術は、イーサリアムに新たなトランザクション形式「シャード・ブロブ・トランザクション(shard blob transaction)」の追加で実現するとのこと。

なお「デンクン」は2023年4月に実施された「シャペラ(Shapella)」以来のハードフォークを伴うイーサリアムの大型アップグレードだ。これまでに「ゴエリ(Goerli)」、「セポリア(Sepolia)」、「ホルスキー(Holesky)」といった3つのテストネットで実装されている。

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images:iStocks/Ethereum

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大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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