SBIがサークルへ5,000万ドル出資
SBIホールディングスとSBI新生銀行が、ステーブルコイン発行企業の米サークルインターネットグループ(Circle Internet Group)のニューヨーク証券取引所(NYSE)への上場に際し、戦略的投資家として合計5,000万ドル(約72.2億円)相当の同社株式を取得したと、6月9日に発表した。
発表によるとSBIホールディングスとSBI新生銀行は、それぞれ2,500万ドル分づつサークルの株式を取得したという。
日経新聞によると、サークルの新規株式公開(IPO)で発行される3400万株の新株のうち5%程度をSBIグループは取得。発行済み株式ベースでは約0.7%を保有することになるという。
数多くの機関投資家等が割当に応募していた中で、SBIグループが取得した株式数は上位に位置しているとのことだ。
なおサークルのIPOは、公開価格31ドルに対して始値で69ドルを記録、一時200%以上の価格上昇を記録したのち、83ドルの終値で初日の取引を終了していた。この記録は、フィンテック銘柄としては2021年にナスダック市場に上場したコインベース(Coinbase)以来の大型IPOになったとのことだ。
SBIホールディングスとサークルは、2023年11月に包括的業務提携に向けた基本合意書を締結。今年3月には、SBIホールディングス連結子会社で暗号資産交換業を営むSBI VCトレードが、サークル発行の米ドル建てステーブルコイン「USDC」の一般向けの取扱いを国内で初めて開始した。
また同月にSBIホールディングスとサークルは、日本市場における「USDC」の普及を促進するべく、合弁会社となるSBI Circle Holdings株式会社の設立に向けた契約を締結していた。
SBIホールディングスとSBI新生銀行は、今回の出資を機に、サークルとのこれまでの取り組みをより一層加速させ、日本の既存金融エコシステムに「USDC」を広く統合するためのプラットフォームの構築をグループ一丸となって目指すべく、さらなる協業を検討していくと述べている。
参考:SBIHD・日経新聞
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